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作文紹介

こどもの夢をかなえてあげたい

地方別生命保険文化センター賞 一等

「お父さん、大好きだよ。」

東京都
江戸川女子中学校 一学年

今年の夏、父がいきなりこんなことを言い始めた。
「なあ、さくら。一人で京都に行ってみたらどうだ?」
京都には父の兄夫婦が住んでいる。 私はびっくりした。京都まで本当に一人で行けるのだろうかと不安になった。

当日、約六時間で父の兄、私からいえば伯父の町に到着した。
この時、私はまだ何も知らなかった。父のことは知ったかぶりをしていた。ここに来るまでは...。
夕飯の時、伯父と話しているうちに、父の子どもの頃の話をしてくれた。
「さくらちゃんは今お母さんもいて、愛情目一杯に育っているやろ。でも、功は自分のお母さんのことを全く覚えていないんや。」

そのことは私も知っていた。父が小学一年生の時、明日から夏休みという終業式の日に父の母親、私の祖母が亡くなったということだった。...この話は父がだいぶ昔、多分私が小学一年生の時に話してくれたことだと思う。その時の私は訳がわからず、ただ「ふーん。」と言うだけだった。父の悲しみも知らずに...。

「功は中学の時、野球部に入ってたんや。」
父は野球が好きだった。小さい頃、日曜日によくキャッチボールをしてくれた。
「せやけど、高校の時、部活はせえへんかった。」
「えっ?どうしてやめちゃったんですか。」
「お母さんがいへんから、家事は自分達でせなあかんかったから。」
その時、私は父が高校に行って野球をやめた理由を話してくれない訳がわかった。それと同時に父が辛い思いをしていたこともわかった。好きなことをやめるというのはどんなに辛いことだったか...。

「それから、大学...お父さん(私の父)は行かへんかった。」
このことについては理由は聞かなかった。私には十分、言われなくてもわかったから...。
「それでお父さんはずっと苦労したんやで。今みんな学歴重視やろ。それにほとんどみんな大卒やし...。お父さんは高卒やったからそれなりの苦労をしたんよ。」
そんなことがあったのか...私には思いもしなかった父の苦労。

「そやからお父さん、保険に入ってくれてるやろ。」
伯母が突然言った。
その言葉で"保険"という存在が私の中で生まれた。父は私にお金のことで進学に困ってほしくないということで保険に入ってくれているのだろう。そう思ったら急に父の愛情を感じた。父が勉強のことに関してうるさいのは私のため...私の将来のために言ってくれているのだ...思えば父をうっとうしく思っていた自分が恥ずかしくなった。父は私の知らない陰で"保険"というものと一緒に私を見守っていてくれた。

私はこの夏、父のことについてよく考えることができた。今、私と同年代の女の子達で父親のことが嫌いという話をよく聞く。理由は様々だが、うっとうしいから嫌いというのが多い。父親は色々と細かいとか、よく叱るなど。でも、こう言ってくれるということは逆に考えると私たちのために怒ってくれているのだ。このことを忘れないでほしい。

いつか、父親のいるありがたみがわかると思う。決して私達を傷つけるために言っているわけではないということ。身近にいる父親でも、知っているようで知らないことがまだまだたくさんあるかもしれない。― 知らなかった父の苦労。― 父の過去。

私は信じている。こう言える時まで ―。
『お父さん、大好きだよ。』
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